建物:事務所 / エリア:静岡
| 鉄骨建方
工期短縮のポイントは、計測とボルト固定の
タイミングを『集約』すること
建築部 工事課
小島 幸輝 様(所長)、伊藤 智哉 様
安全・品質・業務管理本部 DX推進室
宇佐美 祐衣 様
コストメリットとレンタルの手軽さが導入の決め手
– 「楽直」を導入するきっかけや、背景について教えてください
宇佐美 様: トプコンの展示会で紹介頂いたのがきっかけですが、御社の『レンタルで手軽に試せる』ことを知り、導入に至りました。
建方作業では、大声を出すのが当たり前でしたが、指示が分かりにくく、恥ずかしさや抵抗を感じる方もいらっしゃると思います。画面上の計測値を作業員と確認しながら効率的に作業できる点に、一番メリットを感じました。
弊社は、若いメンバーが多いため、DXを積極的に試せる環境があるのも良いですね。
小島 様(所長): 『コストメリット』が一番の決め手です。墨出し屋の人工代、鳶の作業効率、機材代それぞれを削減できるメリットは大きいと感じました。
一度に4本の柱を計測し、固定することで工期短縮できる
– 「楽直」を使用して、実感された効果について教えてください
伊藤 様: 「楽直」はXY同時に計測できるため、柱6本をまとめて計測できる様になりました。その結果、柱の倒れを効率的に調整でき、『作業時間の短縮』につながりました。従来の「トランシット」での計測は技術が必要なため、経験の浅い私でも、簡単に調整する事ができました。
小島 様(所長): 建方作業の手順を「楽直」方式に変える事で、6日間ギリギリだった工期を、1日早い5日間で完了する事ができました。具体的には、元々は柱1本ずつ計測してボルトで固定する手順でしたが、「楽直」方式では柱4本分を一度に計測して固定する事ができるため、鳶の手配を集中的に行い、作業効率を向上させる事ができました。
当現場では、工期自体が短いため、1日工期短縮しただけではコスト削減の効果はそれほど大きくありませんが、工期が長い現場では、足場や重機等の仮設代、作業員の人工代の削減効果は非常に大きいです。
また、若手社員が担当する場合、従来の「トランシット」では指導する時間を結構取られましたが、「楽直」は安心して仕事を任せる点も大きいです。
従来とボルト固定のタイミングの違い
(小島所長が実際にお書きになって説明くださいました)
ミラーの取付タイミングと間違い防止策を事前検討する
– 楽直」を運用する上で、課題や工夫した事があれば教えてください
伊藤 様: 課題は、『ブーメランミラーを取付けるタイミング』と『精度管理の方法』ですね。
タイミングとしては、柱を建て込んだ後、安全ネットを避けて取付ける様にしました。建て込む前だと、安全ネットの影響を受ける事があり、付け直す手間が生じてしまいました。ただ、高所での作業になるため、取付け時の姿勢など、安全面にも十分注意する必要がありました。鳶の休憩時間を利用して、しっかり計測準備する運用としました。
精度管理としては、鉄骨は製作時の誤差が生じるため、柱は必ずしも直角では無い事があり、ブーメランミラーが取付く面を上下で揃える必要があります。間違い防止のためにも、「下げ振り」との比較を、抜き取りで行いました。
このあたり、事前に検討する必要がありますね。後は慣れるだけです!
『4分割画面』で柱6本を的確かつスムーズに調整
– 「楽直」のどの機能が、一番おススメですか
伊藤 様: 当現場では、柱6本をひと固まりとしたため、『4分割画面』を一番多用しました。『4分割画面』のおかげで、最初に外側の4本、次に真ん中の2本を計測し、調整する流れがとてもスムーズでした。鳶への指示も的確に行う事ができました。
目標は、社員全員が全工程で使える様にすること
– 最後に、今後の目標や展望について教えてください
宇佐美 様: 現場を適切に管理するためには、まずは社員自らが実践し、モノ・コトを正確に把握することが重要だと考えています。そのためにも、「楽直」を活用できる社員を増やしながら、建物の位置出しや内装等、鉄骨工事以外にも活用の幅を広げていきたいです。
一方、DXの推進には、協力会社の協力が不可欠なため、測量会社への普及活動も並行して行っていきたいです。